

私の所属している設備技術部技術室は、効率的な物流を実現するために、外部のクレーンメーカーや吊具メーカーなどと協力して、新しい設備の策定を行う部署です。たとえば、物流技術室から出された提案に応じて、必要性・台数・仕様などの面からコイルを運搬するリフターの増設の検討を行ったり、商品の置き場を設計して、効率的に運搬できるような倉庫システムの立案や設計を行ったりしています。
また、新たに導入された設備やシステムを実際に運用する現場社員の安全確保のため、安全対策の検討も欠かせません。設備を扱う上でどんな点に注意をしなければならないのかなど、実際に現場に足を運んで生の声を聞くことで、より安全な設備の運用ができるよう努めています。
西日本事業所福山地区の主力商品であるコイルは、近年、海外向けの大型コイルも作られるようになり、生産量が増加しています。それに伴い、コイルの出荷能力向上のために「コイルバンニングシステム」という新たなコイル搬送システムが検討されており、私は現在その仕事に携わっています。
従来は、奥行きが約7mもある巨大なコンテナにコイルを搬入するために、コンテナ内まで重機を乗り入れて運搬を行っていました。「コイルバンニングシステム」は、重機に取り付けた長いアームを使用してコイルを運ぶことで、コンテナ内に乗り入れる距離を最小限に抑え、コイル搬入の効率化を図ろうというものです。そうすることで、より大きなコイルを短時間でコンテナに積み込むことができます。
このプロジェクトは現在、まだ実験を繰り返しながら検討を行っている最中です。出荷を効率化させ商品の構内ストックを減らし、商品置場の確保をすることで生産性の向上に貢献できればと考えています。
私が入社当初配属されたのは設備技術部の整備課でした。整備課では車両整備の保全に従事しており、構内の物流設備の構造知識を身につけました。同時に、修繕箇所の確認方法や実際の整備方法に関しても学ぶことができたので、西日本事業所福山地区で設備投資担当になった今、設備にトラブルが発生した際には迅速に対応することができています。当社ではジョブローテーションとして操業現場におけるあらゆる工程に携わることができるので、物流についてのさまざまな知識を身に付けることができます。
2008年〜 | 設備技術部 倉敷整備課 製鉄所内で稼働する重機や車両といった、物流設備の保全に携わる。何かあればすぐに現場に駆けつけ、現状の把握、原因究明に取りかかり対応策を検討した。 |
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2012年〜 | 現職 |
整備担当、設備投資担当とキャリアを積んできたので、次は施工管理の仕事に携わってみたいです。他の担当の仕事を知ることで、現場にも実効性のある提案をできるようになればと考えています。また、福山地区でも海外輸出を見込んだ商品が生産されはじめているので、海外勤務の経験をしてみたい気持ちも高まっています。
岡山県出身。工学部知能機械システム工学科卒。サッカーが趣味で、倉敷地区の配属だった頃は社内でメンバーを集めてフットサルを楽しんでいた。福山地区に来てから一人暮らしをはじめており、慣れない環境の中で自炊生活に奮闘している。